ＳＯＮＹのＣＤプレーヤーＣＤＰ−７７７ＥＳＪのクロック交換をして１ヶ月。
遅ればせながら、感想を述べさせていただきます。

今回は、以前交換して頂いたＸＯ３からＤ−Ｃｌｏｃｋへの交換。
ＸＯ３交換の時は、音の数が増えた感じで、厚みのある音に満足していました。
ですが、根布さん宅で聞いたＤ−Ｃｌｏｃｋ換装済みのＤＶ−１２Ｓ２の音を聴いて、その差に愕然としてしまいました。
Ｄ−Ｃｌｏｃｋに交換したＤＶ−１２Ｓ２の音は、いわゆる音場型で、ポップスなどでは、空間の中にボーカルがしっかりと定位し、まるで暗がりにスポットライトが当たっているかのように感じられました。また、各パートの楽器の位置関係も見えるようで、その表現力に魅了されました。
一方、７７７ＥＳＪは、いわゆる音像型で、ボーカルの存在感はあるのですが、ボーカルを中心に、各楽器がそれぞれ自己主張しているように感じられました。
根布さんは、各メーカーの考え方の違いとおっしゃってましたが、ＤＶ１２−Ｓ２の音の表現力に心くすぐられました。
まあ、これだけですと「クロック交換しても、あまり変わらないのかなぁ」と思いましたが、ＤＶ−１２Ｓ２と比べて、かなり音に濁りがあったので、その点はクロック交換で良くなるとの根布さんの言葉を信じて、思い切ってＤ−Ｃｌｏｃｋへ交換することにしました。

さて、交換して、根布さん宅で聴いたところ・・・
低域に厚みが出て、ベースのゴリゴリ感が好きな私にとってはいい方向に変化した感じ、全体の印象としては、さらに音数が増えた感じで、この時点では交換して良かったと思ってました。ところが・・・

自宅で設置して、しばらく聴くうちに、違和感を感じました。
音が濁って、歪みっぽく聞こえるようになったんです。
「う〜ん、これは？？？」
おかしいなと思いながら、ＸＯ３に交換した時の事を思い返していました。
「たしかＸＯ３に交換した時も、まともな音が出るまで、時間がかかったよな・・・」と、
そこで、しばらくリピート再生を続けて様子を見ることに・・・

仕事が忙しかった事もあり、１週間ほどリピート再生状態でほったらかし。
その後、聴いたところ、まだ思うような音が出ていません。
実は新しい電源ケーブルで聴いていたので、今までのものに交換したところ、
「いいかも！」
電源ケーブルのエージングが進んでいなかったのが原因かなと思って、
平原綾香のジュピターをかけました、すると・・・
「うるさい！」
まだ、ほかに原因があるのかな？といろいろ考えました。
実は、今回クロック交換のほかにオペアンプも交換していたので、それぞれにエージングが必要なのかなと思いました。
そこで、「じゃあ、このまま連続再生を続けて、徹底的にエージングしちゃいましょう！」って腹をくくって、様子をみることにしました。

２週間経過、ようやくまともな音になってきました。
３週間、この時点でＸＯ３をようやく超えた印象、ノイズレベルが低く、音の響きが心地よく、分離度も高まってきました。ただ、ボーカルが前に張りすぎの感じで、もう少し全体のバランスが欲しい感じ・・・

そして、ついに１ヶ月・・・
ボーカル・楽器のバランスが落ち着き、これまで平面的だった音に、奥行きがでてきました。根布さん宅で聴いた音場表現力はまだまだですが、交換直後にあった歪みは無くなり、同じ曲でも別のアレンジを聴いているような感じも受けます。ようやく「交換してよかった」と思えるようになってきました。

この感覚を、お酒にたとえると（ちょっと強引ですが）・・・・
ＸＯ３に交換した時は、雑味のないまろやかな純米酒の感じ、
Ｄ−Ｃｌｏｃｋは、純米に加え、一音一音が研ぎ澄まされた純米吟醸といったとところでしょうか。

それでも、まだピアノの音が堅いので、少し手を加えてみました。
これまでアンプは、御影石に直置きしていたのですが、御影石のキンキンした感じが音に乗っているのかなと思い、手持ちの山本音響・黒檀インシュレーターをはさんでみました。すると、音はまだ固いのですが、音に奥行きが出ていい感じになってきました。夜なのであまり大きな音は出せませんが、小音量でも奥行きを感じます。今後、いろいろと試してみようと思います。

とにかく、日一日と、ＣＤの音がいい方向に変化していて、まだ変わるかな？という感じで、ワクワクしています。Ｄ−Ｃｌｏｃｋはエージングに時間がかかるのではないでしょうか。（今回はオペアンプと電源ケーブルも変えていますが・・・）
Ｄ−Ｃｌｏｃｋに交換して良かったと思っています。