Pixel MagicのHD MediaBox(MB200)のレポートです。

Pixel Magicは日本に代理店がなく、あまり知られていませんが、Crystalio II(スケーラー)やBT656-Pro(SDIキット)などで有名なメーカーです。

HD MediaBoxはEM8621を使った多機能なHDDプレーヤーです。単体でCD、DVDの再生はできませんが、PCでリッピングしたファイルを再生できます。
DVDは1080pにスケーリング(HDMI出力だけでなく、アナログ出力も)、NTSCだけでなくPALの50Hz出力も可能です。
CDは専用機よりジッターの少ないHDDから再生可能で、MB200は2ppmのTCXOを使用。

最新ファームはこちらにあります。

対応フォーマット
・映像(MPEG-2、MPEG-4、WMV9、WMV HD、VC-1、Divx、XviD、ISO、VOB、IFO、TS)
.mpg、.m2v、.avi、.mp4、.wmv、.iso、.vob、.ifo、.ts、.tp
・音声(MP3、AAC、WAV、WAVE、WMA)
.mp3、.aac、.m4a、.wav、.wma

映像出力
・HDMI出力(Ver1.1、チップはSil9030CTU)
 HDTV mode・・・480p、576p、720p、1080i、1080p/50、60Hz
 PC mode・・・640×480、800×600、1024×768、1280×768、1280×1024、1366×768
・アナログ出力(D-sub端子ですがコンポーネント出力用変換アダプタが付属。SD、HD、RGB、YPbPrを設定)
 NTSC(60Hz)・・・480i、480p、720p、1080i、1080p、640×480、800×600、1024×768、1280×768、1280×1024、1366×768
 PAL(50Hz)・・・576i、576p、720p、1080i、1080p

音声出力
・デジタル:光、同軸(PCM、Bit stream、Autoの選択が可能)
・アナログ:2chRCA(DACは24bit/192KHz AD1852、オペアンプはOPA2604APを使用)

本体は2mmのアルミ引き抜き、フロントとリアはプラスチック。
基板は1枚でメインの信号処理はワンチップ。MB200には金属ケースの2ppmのTCXOが付いています。
入出力端子は豊富で、映像用は全てのフォーマットに対応、アナログ音声出力は2chですが、デジタルは光と同軸があります。
PCとの接続はUSB、アナログモニタ用にD-subのRGB出力も可能。
他にUSBの入力が2つあり、HDDを接続して再生可能。
ネットワーク用のLANはMicrosoftネットワーク(samba)、DLNA(UPnP)に対応してネットワークに接続してあるサーバー、PCなどのファイルも再生可能。
HDDはUATA100以上で500GBまで対応。(こちらではUATA133 320GBを取り付けました)
HDDのフォーマットはFAT32とNTFSが可能ですが、通常は4GBの制限のないNTSFでフォーマット。(NTFSはWin98、Meでは使えません)
HDDをフォーマット後、本体の設定を行いますが、初期設定がHDMI出力なので、映らない場合はリモコンの「TV MODES」と数字キーで切り替えます。1:YPbPr S端子 ビデオ 480i、2:YPbPr 480p、3:RGB 480p、4:HDMI 480p、5:HDMI 720p、6:HDMI 1080i

HDMI出力はRGB(0-255 フルレンジ)とYUV(YCbCr)の選択が可能です。
IFB-HDに接続してHDMI(YUV)出力で1080pが綺麗に映ることを確認しました。Brightnessは64、Contrastは64に設定。
PC mode(HDMI出力)の解像度では、IFB-HDでは正常に映るのですが、PC用の液晶モニタでは映りませんでした。
アナログのYPbPrは1080iが綺麗でした。1080p出力も可能ですが、IFB-HDのアナログ入力が対応していなくてPS3のアナログ1080p出力と同じように横にノイズが入りました。1080i出力時のBrightnessは58、Contrastは70に設定(初期設定の値)。
アナログRGBの1080pも綺麗に見れました。Brightnessは71にContrastは60に設定。

WMV HDのデモを再生してみましたが、「Titanic_720p」が再生できませんでしたが、他はコマ落ちもせず、綺麗な映像で再生できました。

音のほうはDVD再生ならノーマルでも良いですが音楽を聞くのならクロック交換をお薦めします。クロック交換の効果は大きいです(CD再生でノーマルだと少し詰まった感じ。「Exact Audio Copy」を使いCDをリッピングしました)。
欠点は映像を見ないと操作(再生)できないことと、再生中に映像回路を切ることができないこと。それから、PCMのデジタル出力がリモコンの音量調整でレベルが変わります(PCM出力はチップで加工しているようです)。

PALはAuto設定に50Hzで出力できますが、Auto設定をOffにして50/60Hzを切り替えないとサイズが違います。
音声は自動でPCMとBit streamを切り替える設定ができます(Bit streamに設定してもPCM音声はPCMで出力します)。
リモコンは何かボタンを押すとブルーのLEDが発光して使う側の立場で開発された商品だと感じました。

画像比較(クリックすると大きくなります)
クロック交換したMB200(MB100)の画像 1920x1080p
HDMI出力をIFB-HDに入力
プロジェクターはVPH-1292QJ
画質はiScanHD+と互角。

SDI入力のiScanHD+の画像 1920x1080p
DVI出力をIFB-HDに入力
プロジェクターはVPH-1292QJ
SDI改造したプレーヤーを使いフルデジタルで変換。

 

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